2013年9月5日木曜日

再会

いよいよ迎えた梨本塾8月ラウンド、この数日岡妻が子供たちを連れて旅行に出ていたため夜は早くに寝ることができ十分な睡眠を確保してセットしたアラームの2分前に目が覚めた。
体調は万全、忘れ物なし。
ハード目のジャズをかけながらコーヒーを飲み終え、すべての確認を済ませて玄関を開けるとたった今降り出した雨が容赦なく勢いを増していく。

もう一度天気予報を確認すると土浦では降雨量も少なく午後には止むと出ている。
後戻りするつもりもない。

急いでカッパを探してツナギの上から着ようとするがなぜかカッパは下しか見つからない。
仕方なく上はウインドブレーカーを着て一路トミンを目指す。

神奈川県内は土砂降りの雨が続き慎重にスピードもそこそこに走っていると首都高に乗るあたりから雨脚が弱まる。
しかし止んだと思うと降り出すことを繰り返し一向にカッパを脱ぐに至らない。
実はウインドブレーカーにはフードがついていて80キロを超えるとフードに風がはらんで首を締め付けてくる。どうにか上だけは脱ぎたい。
そう思いながら走っていると加平のSAにさしかかった。
同時にシールドにつく雨もなくなったので加平で上着を脱いだ。

とたんに本降りになってきた。

西からの雨雲との追いかけっこである。降らなくなった、かと思えばすぐに落ちてくる。
しかしトミンウェザーの奇跡を信じて東に向かうより仕方がなかったんだ。

常磐道に入ると空の明るさは相変わらずだが雨は完全に止んでいた。
湿気った空気をまといながら走っていると守谷SAにさしかかる。
そういえばどこで降りるんだっけ?
土浦は二つか?出口があったはずで覚えているつもりが不安になりトイレによるついでに塾長に電話して聞いてみようと守谷に立ち寄る。

パーキングに入るといかにもサーキット常連ですと云わんばかりのツナギ姿の人がピカピカのR1000のそばに座っている。塾関係者であろうか?しかしステッカーなどは見当たらず、とりあえずスルーして用を足し塾長に電話をかける。

つながらず。

まぁよくあることだ。
バイクに戻るとR1000の人はまだ座っていた。さすがに違っていても怒られたりはしないだろうと声をかけてみた。

『梨塾に行かれる方ですか?』

突然声をかけたので驚いたのか訝しがっての反応なのか一瞬の間を置いてそうですとの答えをいただいた。
この後おつきあいいただいている塾常連のDirtyCloud氏であった。

しばし談笑しているとこれまた塾常連の赤Z1000氏が合流しいろいろお話をさせていただいた。なんだか楽しくて勝手に喋くりまくったが気分を害していなければよいのだけれど。

そうこうしているうちにいい時間になったのでふたたび土浦を目指した。
割と混雑していたので途中はぐれてしまうのだが常連両氏はETC完備ということで弾丸よろしく料金所を抜けていく(常識の速度でです。お金を払って止まっている僕にしたらという意味です)。

今まで利用していたガソリンスタンドはもう無くなってしまったので新たにスタンドを探しながら進むと神立駅に渡る前の珍来の近くで無事給油できた。

神立駅付近の止まれゾーンではあまりありがたくない白黒の車が多いなどと知った口を叩いてしまったが後で考えれば常連の方のほうが詳しいだろうに・・・軽い自己嫌悪である。

そしていよいよトミンに到着しレジェンドお父さん、バッキー夫妻やクルさん、バンちゃん、I駒さんやヨシカズくんと再会を果たす。
驚くことに付き添いとのことだったが通るさんとも会うことができた。
再会というにはやはりこの人をおいて他にはいないであろうI山さん、約20年前とかわらぬ笑顔でそこに立っていた。しかし未だにこの人がトミンを27秒台で走る人には思えない。が、聞いてみると学生の頃からの筑波山ロコでツナギで学校にまで行っていたようで人は見かけによいらないと痛感した。

いろいろな事が一度に飛び込んできて、すでにこのとき自分を抑えられないようになっていたんだと思う。
あれだけ心配した雨も降っていないし路面も当然乾いている。
いくら落とし穴に気をつけようと頭では考えていても行動は大はしゃぎの子供そのものだった。
まさにうちの長男のように。

そして塾長のアナウンスのもと梨本塾8月ラウンドの火ぶたが切って落とされた。と同時にパラつきだした雨が一気に本降りとなりコースはおろか身も心も濡らしていく中で7年もくすぶり続けた火種は簡単には消えては行かなかった。

つづく

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